ブナ林の原生林に囲まれた温泉
蔦温泉は、日本百名湯にも選ばれている名湯で、青森県十和田市にある温泉です。蔦温泉の歴史はとても古く、温泉が発見されたのは1174年のことであるといわれています。明治時代には、紀行作家としても知られていえる大町桂月もよく訪れたといいわれています。大町桂月はこの蔦温泉をこよなく愛し、晩年には終のすみ家としてこの地に移り住んだといわれています。そのほかにも、この蔦温泉は多くの文人墨客たちに愛された温泉だといわれます。蔦温泉は日本百名湯にも選ばれている温泉です。 「蔦温泉旅館」は蔦温泉の一軒宿として知られています。温泉がはじまった1147年にはすでに湯治小屋として営業していたといわれます。現在の建物は、何度も改築を繰り返して建てられたものです。館内は、本館のほかにも、別館、西館との3つの棟があります。蔦温泉旅館は、大正時代に建てられた旅館で、ブナ林の原生林に囲まれたところにあります。温泉の近くには、蔦七沼があります。蔦七沼とは、7つの沼の総称で、蔦温泉の周囲2.8キロに自然研究路があります。沼のひとつである赤沼を除けば、それぞれの沼は約90分くらいで散策することができます。自然の中のブナ林を散策するのはほんとうに気持ちがよく、蔦七沼の散策を楽しみにしてこの蔦温泉を訪れる人もいるようです。「久安の湯」は旅館の自慢のヒバのお風呂です。昔は混浴として使っていましたが、今は時間ごとに男性と女性を入れ替えています。「泉響の湯」は、男女それぞれに浴室があります。この温泉の浴槽から梁までの高さは一番高いところで約12メートルもあり、独特の空間を作り出しています。泉響の湯という名前は、その昔、井上靖がこの温泉に入った際、「泉響颯颯」と蔦の雰囲気を詠ったことから、そのように呼ばれるようになったといいます。まさに、泉の音がせせらぎとなって聞こえてくるような雰囲気を味わうことができるお風呂です。 蔦温泉のお湯はどれも浴槽の下に源泉があります。そのため、湯船の底から源泉が湧き出すといった感じです。蔦温泉は日帰りで入浴することもできます。蔦温泉の泉質は、ナトリウム・カルシウム硫酸塩、炭酸水素塩、塩化物泉などで、主な効能は、神経痛、関節痛、筋肉痛のほか、動脈硬化症、慢性皮膚病、慢性消化器病、慢性婦人病、切り傷、やけどなどさまざまな症状によいといわれます。
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